電気代の値上げ 10月以降はどうなる|エネフィット

Blog

電気のお役立ちブログ

2026.10.14

お知らせ

テーマ:

電気代の値上げ 10月以降はどうなる

燃料費調整額の変動や、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)による影響など、電気代の値上げの原因は少々複雑です。

足元では中東情勢の緊迫化にともなう燃料価格への影響や、送配電8社の託送料金増額が承認されるなど、電気代を押し上げる要因が重なっています。

2015〜2021年度頃までは「1kWhあたり20円台前半」で比較的落ち着いていましたが、2022年以降に状況が一変。

ウクライナ情勢に伴う燃料価格(LNG・石炭など)の高騰や、世界的なエネルギー需要の増加、さらに急速な円安の影響など複数の要因により、一時は1kWhあたり30円を超える歴史的な高値を記録しました。

政府による補助金の実施期間中は一時的に緩和されるものの、補助金の縮小や終了によって上昇と下降を繰り返しており、10年前と比べて、基礎となる電気料金単価そのものが一段高い水準に上がったというのが現状です。

2026年11月検針(10月使用分)と前月分を比較すると、北海道電力・東北電力・東京電力EP・中部電力ミライズ・北陸電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力の10社が、値上げしています。

※各電力会社の電気代の値上げ状況で「関西電力と九州電力だけ電気代が安いのはなぜ?」と疑問に持つ方も多いのでは。

その理由は、電源構成にあります。関西電力・九州電力と東京電力の電源構成を比較してみると、2社は原子力発電の比率が多いといえます。

2026年2月28日、アメリカがイランへの攻撃を実施し、中東情勢が緊迫化。イランはホルムズ海峡に面した産油国であり、ホルムズ海峡は世界の石油消費量の約20%が通過する重要な航路です。

日本が輸入する原油の多くもこの海峡を経由しているため、情勢が悪化すると、原油価格の上昇を通じて日本の電気代の上昇につながる可能性も。

実際に、中東情勢の緊迫化が続いたことで、夏以降の燃料費調整額の値上がりが発表されています。

市場連動型プランは、電力量料金単価が日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格に連動しています。

燃料費調整額が2カ月後の電気料金に反映されるのに対し、市場連動型プランの料金単価は30分ごとに変動するため、電気料金への反映が比較的早いことが特徴です。

これは、市場価格の上昇によって電気料金も同様に値上がりするリスクとなりますが、逆に市場価格が下落すれば、電気料金も早く安くなるというメリットにもなります。

今後の情勢によって市場価格がどう変動するかは不透明なので、現在契約しているプランの仕組みを確認しておくことが大切です。

値上げの理由1)燃料費調整額の変動による値上げ

電気料金のうち、毎月の請求額を大きく左右するのが「燃料費調整額」です。

燃料費調整額は、発電に必要なLNG(液化天然ガス)や原油などの燃料価格の変動を電力量料金に反映する項目で、毎月変動します。この項目が高くなれば、請求される電気代も高くなります。

値上げの理由2)補助金終了による値上げ

2023年以降、政府は電気代の高騰や物価高対策として電気代補助金を提供してきました。ただし、この補助金は終了と再開を繰り返しており、終了時には電気代が値上がりする傾向があります。

具体的には、2026年は8月検針分(7月使用分)~10月検針分(9月使用分)について補助金が予定されており、補助金が終了する2026年11月検針(10月使用分)のタイミングで家計への負担が大きくなるでしょう。

値上げの理由3)再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)とは、太陽光発電・風力発電・地熱発電・水力発電などの再生可能エネルギー発電を普及・拡大させることを目的とした料金項目です。

電力会社が再生可能エネルギーを買い取る際の費用について、消費者が負担するかたちで電気料金に含まれています。

再エネ賦課金は年度ごとに経済産業省が算定を行っていて、毎年5月分から料金が改定されるのが通例です。2026年度は4円18銭/kWhに決定し、2025年度と比較すると20銭/kWh値上げされました。

月の使用電力量が260kWhの場合、52円の値上げとなる計算です。

値上げの理由4)託送料金の増額

託送料金とは、小売電気事業者が送配電事業者に支払う送配電網の利用料のこと。

託送料金は電気料金の3~4割を占めているため、これが値上がりすると電気料金にも影響します。直近では、2023年4月に託送料金の改定が実施されました。

2026年7月10日、北海道電力ネットワーク・東北電力ネットワーク・東京電力パワーグリッド・中部電力パワーグリッド・関西電力送配電・四国電力送配電・九州電力送配電・沖縄電力の8社が、送配電設備の維持等にかかる「収入の見通し」の変更承認申請を経済産業大臣へ提出しました。

原材料費や労務費、金利等の上昇を背景としたもので、各社2026年11月1日からの改定を予定。託送料金は電気料金に含まれる項目のため、改定によって電気料金が値上がりする可能性があります。

前述の通り、電気代はさまざまな要因で値上がりしており、今後も値上がりが続くことが予想されます。

例を挙げれば、再生可能エネルギー発電促進賦課金は毎年値上がりしており、電気代に対する補助金も10月以降、再開の発表はありません。

特に、発電に必要な燃料費は今後も上がっていく見通しです。