引込開閉器盤の改修(補修)工事について|エネフィット

Blog

電気のお役立ちブログ

2021.07.28

電気のお役立ち情報

テーマ:

引込開閉器盤の改修(補修)工事について

本日のテーマは引込開閉器盤の取替ではなく改修工事についてのお話になります。

まず引込開閉器盤とは下の写真の設備で、マンションなどの集合住宅の各戸や共用電気設備(照明、エレベーター、給水ポンプ、インターネットやテレビのブースターなど)へ電源を供給するための共用分電のことです。

  〈引き込み開閉器盤〉

開閉器盤の耐用年数は20年~25年とされている事が多いのですが、盤自体は鋼製のものが多く、錆も出やすいので一概には耐用年数通りにはいきません。交換、補修の目安としては幹線と盤の結合部の溶接箇所から錆がでて穴が開いてしまった時、穴が開きそうな時とお考え頂く必要があります。こうなった時には交換工事もしく補修工事をしなくては全館停電のリスクが高まります。
今回は後者の補修工事のご紹介をさせて頂きたいと思います。

雨水の影響でブレーカーがショートしてしまうのは下図のように雨水侵入がおこってしまうのが原因です。
結合部の腐食穴が原因ですので、そこをコーキングで塞いだり、雨水侵入防止の為自己融着テープで塞いだりする事が多いですが、それでは今後数年で劣化してしまうのが目に見えています。

〈雨水侵入のイメージ図〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当社がご提案を行う補修工事は下図のようになります。
通常の盤とは別に背面に新品のプルボックスを設置し、そこから水切りの為の切替し(赤線部)を行い、ブレーカーが入っている盤の内部に入線していきます。
そうする事によって、もし今後経年劣化で結合部に穴が開いてしまったとしても、ブレーカーが入っている盤の中に雨水が侵入する事はありませんので今後も安心して同じ盤をご利用頂けます。

〈補修工事のイメージ図〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日福岡県内のとあるマンションで工事を行いましたので実際の写真も掲載します。

〈実際の補修工事の写真 補修前〉

 

〈実際の補修工事の写真 補修中〉

※腐食部は塗装で錆止めを行い、天板は新しい板で塞ぎます。

 

〈実際の補修工事の写真 補修後〉

 

 

今回の補修では盤を丸ごと交換する場合の費用と比較して約3分の1程度の予算で工事を行う事ができました。
居住者の方からは予算が安価だったので心配で見に来たが、この方法だったら安心だとありがたいお言葉も頂く事ができました。
お客様の要望をしっかりと伺い最善のご提案ができるよう今後も頑張っていきたいと思います。