安定器とPCB問題について|エネフィット
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電気のお役立ちブログ
2021.09.27
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安定器とPCB問題について
みなさんは蛍光灯についてある安定器というものをご存じでしょうか?
一般的な蛍光灯照明器具には安定器というものがついております。
まずはじめに安定器とは?
安定器とは電源とランプとの間に入れて電流を一定の値に安定させる役割があります。
蛍光灯は放電現象を利用した光源なので電流が安定していないと正常に作動しません。
ちなみに安定器は下の写真のようなもので蛍光灯器具の内部に設置されている事がほとんどです。
安定器の寿命は?
使用環境によって変わりますが、安定器の耐用年数は10年とされています。
安定器が劣化するとどうなるの?
安定器が劣化すると、点灯不良(ちらつきなど)、発熱、漏電、異常振動、異臭などが発生します。
こういった症状がみられた場合は安定器が寿命を迎えているかもしれません。
古い安定器の注意点
1972年(昭和47年)以前に製造された安定器には有害物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)を使用したものがあります。
PCBは人体に悪影響があるため、現在では新たな製造が禁止されていますし、廃棄する為にも管轄する行政に届け出をし、適切に処理しないといけません。
PCBはその有毒性から管理基準、処理基準が厳しく定められているのです。
築50年に近い建物で蛍光灯器具を交換していない所がありましたら、すぐに電気工事店の方に相談される事をお勧めします。
最後に
安定器は蛍光灯では必要でしたが、LEDでは構造上必要がないものとなります。
最近では直管タイプをそのままランプ交換するだけで使用できるものもありますが、安定器を使用したまま継続利用ができるというものになります。
安定器自体の故障のリスク自体は変わりません。
もし、交換される場合は器具ごとLEDへの交換、もしくは安定器の配線をカットするバイパス工事をしてからのご利用をお勧め致します。
また照明器具は耐用年数が10年~15年とされています。器具が古くなると電気を絶縁する力が弱くなったり、安定器が故障したりする為危険です。
できるだけ定期的に照明器具は交換するようにしていきましょう。